画像診断(IVR) Interventional Radiology
診療内容
X線透視、CT、超音波、血管造影などの画像を見ながら、皮膚の上から針を刺したり、カテーテルとよばれるペン先ほどの太さの細い管を挿入したりして種々の治療を行う治療や検査を総称してインターベンショナルラジオロジー(IVR)と呼びます。
IVR治療・検査に使う針やカテーテルはいずれもペン先ほどの太さですから非常に小さな傷跡ですみます。また、きわめて体に負担の少ない治療ですから、ほとんどの場合局所麻酔で行われます。当科ではこのIVR治療を毎日積極的に行っております。
治療に要する入院期間は治療内容にもよりますが、短いもので1泊2日、長くて1ヶ月程度、大部分は1、2週間以内です。IVRの外来担当日は火曜日午前です。
診療実績
1年間に約800-900件のIVRが当科で行われています。
以下の治療を日常的に行っております。
- ■ 肝癌に対する肝動脈塞栓術、ラジオ波凝固療法(RFA)、肝動注化学療法(肝リザーバー)
- ■ 耳鼻科領域の動注化学療法
- ■ 血管奇形に対する血管内治療
- ■ 胃静脈瘤に対するバルーンを用いた静脈瘤塞栓術(B-RTO)
- ■ 経皮的針生検
- ■ 閉塞性黄疸に対する経皮経肝的胆管ドレナージ・内ろう化術
- ■ 胸腔・腹腔内膿瘍に対する経皮的ドレナージ術
- ■ 静脈血栓塞栓症に対する下大静脈フィルター留置
- ■ 透析シャントのトラブルに対する血管内治療
- ■ 閉塞性動脈硬化症に対するカテーテル治療
- ■ 腎がんに対する凍結療法(泌尿器科と共同)
当院の特徴
回転撮影画像を元に、最新3Dアプリケーションにて再構成することで、治療中でも関心領域の任意の断面像を観察できるCT like imaging機能が備わった血管撮影装置を用いることにより、より正確に種々の悪性腫瘍に対する血管内治療を行っております。
また、エコノミー症候群の原因として有名な下肢の深部静脈血栓症に対する経カテーテル的血栓溶解・吸引術などの集学的血管内治療にも力を注いでおり良好な治療成績をおさめています
深部静脈血栓症血栓除去前
血栓除去後
IVCフィルターの抜去
肺、縦隔、骨など種々の臓器の病変に対し直接針をさして診断のための組織を採取する経皮的針生検も積極的に行われております。
当科ではCT透視とよばれる高性能のCT装置を用いて針生検を行っており、CT画像をリアルタイムに見ながら生検針を目標臓器にすすめることが可能なため、非常に安全でかつ短時間に施行可能で、しかもきわめて高い診断能(肺生検の正診率が94.2%)を有しております。
難しいとされる1cm未満の肺小病変でも正診率93.3%ときわめて好成績です。
CT透視下肺生検
肺、縦隔、骨など種々の臓器の病変に対し直接針をさして診断のための組織を採取する経皮的針生検も積極的に行われております。
当科ではCT透視とよばれる高性能のCT装置を用いて針生検を行っており、CT画像をリアルタイムに見ながら生検針を目標臓器にすすめることが可能なため、非常に安全でかつ短時間に施行可能で、しかもきわめて高い診断能(肺生検の正診率が94.2%)を有しております。
難しいとされる1cm未満の肺小病変でも正診率93.3%ときわめて好成績です。