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画像診断(CT・MRI) Diagnostic Radiology

部門紹介

現在当院では320列MDCT 1台、64列MDCT 1台、16列MDCT 1台の計3台のCT、3テスラMRI1台、1.5テスラMRI 2台の計3台のMRIで診療・研究を行っています。

3T MRI診療の中心である読影は集中読影室で行います。広い読影室に17台の読影端末を設置しての集中読影方式で、研修医・修練医は疾患や部位にとらわれることなく、常に読影室で上級医の指導、ミニレクチャーを受けることが可能となっており、このしくみは各大学や関連病院からも高い評価を受けています。

検査枠も大学病院でよくみられる部位別検査枠制をとらず、急性期疾患から希少例まで垣根無く幅広く取り扱い、一般病院と大学病院の良さをミックスした効率的な教育・研修システムを目指しています。

320列CT読影システムは完全フィルムレスで稼働するシステムを構築しています。CT・MRIのみならず、マンモグラフィ、単純写真も過去画像を含めてすべてサーバ上に保管され、読影時に全ての画像をタイムラグなく参照することが可能です。
MDCTから得られる薄いスライスの画像は、各読影端末で瞬時に3次元画像、MPR解析が可能なシステムを構築しており、冠動脈CTについても各読影端末でもcurved MPRを作成できるソフトウェアが導入されており、必要に応じて任意に作成し診断することができます。
MRIはともに最新のソフトウエアを実装し、現在用いられているほぼすべての撮像法が可能です。
CT・MRIを中心に各種検査は放射線科医が責任を持って造影剤使用の判断や撮像プロトコール決定に携わり、病院の中央部門として重要な責務を果たしています。

また他科とのカンファレンスも画像診断部門の重要な業務の一部です。多くの臨床各科とのカンファレンスを通じて、いろいろな知識を習得するだけでなく、各診断医がsubspecialtyを確立できるように配慮しています。


研究案内

読影端末 CT/MRI部門では特にMRIを中心とした臨床研究を行っています。
テーマとしては中枢神経、腫瘍イメージング、心血管・プラークイメージングに大別されます。 また、形態画像と機能画像の融合による新しい診断法の開発を目指しています。

中枢神経系では灌流・拡散MRIの臨床応用における研究、特に神経線維の走行を画像化する拡散テンソル画像(DTI)は臨床応用をすでに行っています。これを用い脳梗塞や脳腫瘍におけるDTIの応用や、各種病態との比較検討などの数多くのプロジェクトが進行しています。またこの領域では、神経内科・脳神経外科・精神神経科・小児科・眼科などとの共同研究が行われています。
また拡散強調画像から得られる拡散係数を利用した側脳室の温度計測では、大阪市立大学、国立精神神経医療研究センターとの共同研究が進行中です。


乳腺MRI 腫瘍イメージングでは乳線外科や泌尿器科と共同して、乳癌・前立腺癌診断への MRIによる潅流・拡散画像や血管新生の半定量的解析、各種治療効果判定の画像による評価法の確立など、新しいMRI撮像技術の臨床応用を積極的に行い、画像診断における質的診断、局在診断、拡がり診断の精度向上につとめています。

心臓・大血管プラークイメージングにも取り組み、各種心疾患におけるMRIの臨床応用、動脈硬化への画像診断アプローチなどの、新しいテーマにも取り組んでいます。